電力依存のスタイルを見直し

GC

脱炭素なエネルギーを使用したとしても、仕事や生活のスタイルが電力を潤沢に利用するものであるならば、何も変わっていないのかもしれません。地球に負荷を与えないことをただのブランドのように、ただのレッテルのように使用するだけでは、風力や太陽光の実際の不安定さを前にして、原子力発電を自然エネルギーと称してしまう詐欺に、軽々と乗せられてしまうかもしれません。

生活を電力に依存させて、次は自然エネルギーに依存させて、そして自然エネルギーのネガティブな部分を強調して、原発に誘導する。結局は従来と同じ仕組みに小型や新型という名前を付けて。

私たちもいままでのスタイルを反省して、エネルギーは可能な限り自給できるもの。自分で修繕できるもの。そして、いくつかの選択肢を持つこと、が大事だと気がつきました。

例えば、太陽熱温水器は古くからある仕組みですが、真空管ヒートパイプなら外気温に関係なく200リットルのお湯を温めてくれます。太陽光発電のエネルギー変換率は20%程度ですが、太陽熱温水器のそれは約50%。山梨県北杜市のある日。最低気温がマイナス7度、昼も2度くらいまでしか上がりませんでしたが、55度以上のお湯を沸かしてくれました。晴れた2月の太陽は60度近くのお湯を作ってくれます。そしてその構造の単純さから、いざとなれば自分たちで修繕も可能です。

ちなみに、写真の真空管ヒートパイプ式太陽熱温水器「SOLA HEATER(ソラヒーター)」は、株式会社日本ソーラーシステム長野さんに設置していただきました。

IHクッキングヒーターだけでなく、薪やFOOD FORESTで剪定した枝を利用できる調理用薪ストーブ、太陽光で調理のできるソーラークッカーも。暖房もエアコンだけでなく、県内産木質ペレットを使用したペレットストーブを。そして太陽熱温水器(SOLA HEATER)でお湯を沸かして、ポータブル電源に接続可能な太陽光パネルで最低限に必要な電気を自家発電。

複数のエネルギー、複数の仕組みを組み合わせて。いつも同じように使えない自然エネルギーの不便さは、日々の心地よいリズムとして楽しんで。いつも同じように便利に利用できる、ということを価値として考えないスタイルに、私たちも移行しつつあります。

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